Designer

FINN JUHL DESIGNフィンユールのデザイン1912 - 1989

20世紀中期にあった北欧家具の黄金期。その時期に活躍したデンマークを代表する家具デザイナーであったフィン・ユールはアルネ・ヤコブセンやハンス・J・ウェグナーと共にデンマークデザインを語る上では欠かすことのできない人物です。彼の作品の魅力は、美しい曲線とその考え抜かれた完成美にあり、別名「家具の彫刻家」と呼ばれています。彫刻作品を思わせる彼の作品にみられる独創性は他に類を見ません。

1912年にデンマークのコペンハーゲンに生まれ34年にデンマーク王立芸術アカデミーを卒業した後、スネーカーマスター(技を極めた家具職人に与えられる最高位)のニールス・ヴォッダーの協力で、キャビネットメーカーの展示会に出展したところから彼の活躍は始まります。 1935年、建築家のヴィヘルム・ラオリッツェンの事務所に勤務し1940年にペリカンチェアを発表。42年には今でも有名でデンマークの観光名所にもなっている自宅フィン・ユール邸を手掛け、その後45年には独立し、事務所を構えます。代表作であるチェア「No. 45」をはじめ数多くの作品を発表し、50~52年にはアメリカ・ニューヨークの国連総合本部ビルにある信託統治理事会会議場を手掛けたことでアメリカは勿論、国際的な名声を得ました。現在では世界各地の美術館に永久コレクションとして作品が収蔵されています。

信託統治理事会会議場

ARCHITECT MADE DESIGN命を吹き込むプロダクトカンパニー

ARCHITECTMADEは、書籍や図面、また美術館などから、常に秀逸な作品を探し求めてきました。そして今でもデンマークのクラシックで伝統的なデザインプロダクトを生み出し続けています。ミッドセンチュリーに活躍したポール・ケアホルムやフィン・ユール、クリスチャン・ヴェデル、ピーター・カーフのようなデンマークを代表する建築家やデザイナーのプロダクトを、素材や仕上げ、工房まで吟味したうえで現在も製造しています。シンプルで味わい深く、職人技術の詰まったプロダクトは北欧デザインと聞いて誰もが頭に思い描くようなあたたかさと、控え目な優雅さを合わせもっています

ARCHITECTMADEの情熱は、デザインの形や構造の追及にとどまらず、ものを使い捨てる大量消費の文化から、時を超えて受け継がれていくものを生み出すことに熱く注がれています。飽きる事なく眺められるデザインの数々は、熟練した職人の手から生み出された後、さらに3段階のクオリティーコントロールを経て、長年に渡って楽しんでいただける耐久性を身に付けて世に送り出されています。ARCHITECTMADEの商品は何世代にも渡って受け継がれていく事ができるのです。そして2015年、また1つの名作がARCHITECTMADEによって命を吹き込まれることとなりました。

Finn Juhl Houseフィンユールが生涯をかけて
つくりあげた「フィンユール・ハウス」

2008年に一般公開がスタート。クラシックな白い建物の本館、アバンギャルドなザハ・ハディッドの別館、シンプル・モダンなフィン・ユールハウスと、異なる3タイプの建物を見ようと、世界中の建築ファンが訪れるようになりました。フィン・ユールハウスは1942年、彼が30歳の時に建てたもので、建物、家具、カトラリーに至るまでデザインし、自身が「総合芸術作品」と絶賛する渾身の作でした。室内の色使い、外光の取り入れ方、家具の配置など、当時は斬新でしたが、少しずつとりいれる人が増え、デンマークのモダンインテリアの主流になっていきました。

L字形の家の広さは約200平米、左にリビングと書斎、右にダイニング、キッチンとベッドルームがあります。玄関を開けると大きな窓の先には庭の芝生が見え、真っ白い壁は家具やアート、部分使いの青や緑などのウォールペイントが映えるように工夫されています。コーナーのベンチと観葉植物の置き方、大きな窓の位置など、全て計算されたディテールです。40〜50年代に一斉に花開いたデンマークデザインを代表する邸宅デザインでありながら、その頃の主流であった量産可能な“みんなの家具”ではなく、熟練した家具職人とのコレボレーションによる「彫刻のような家具」に拘りました。代表作の「チーフテンチェア(酋長の椅子)」、「FJ45」など、室内には当時のオリジナルが並んでいます。 人生のパートナーであり、創作の最大の理解者でもあった夫人に、自分が亡き後もこの家に住み続けてほしいと願ったといいます。

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